【ファクタリング会社が解説】経営者が融資を断られる理由まとめ&対処法とは
【記事更新 】
2020/11/30
資金調達のときに悩みになりがちなのが審査を通れないことです。融資を断られてしまうのは典型的な問題ですが、長い審査期間を経て融資できないと言われてしまうと途方に暮れてしまうでしょう。
経営者が融資を断られる理由は何なのでしょうか。この記事ではファクタリング会社の立場から原因と対処法について解説します。
ファクタリングと融資、どちらも審査が前提
始めに言及しておきたいのはファクタリングと融資はどちらも審査を通過しなければ資金調達をできない点です。ファクタリング会社の立場から融資の審査について解説するとなると、融資は審査が厳しいけれどファクタリングは審査がないから簡単というストーリーを想像するかもしれません。
しかし、ファクタリングの場合にも融資とは観点が異なりますが、審査をして合否を判定してからファクタリングをするかどうかを決めています。
ただ、融資の場合とファクタリングの場合で審査基準が異なるのは確かです。
融資の審査を受けて断られてしまったとしても、ファクタリングを利用できる可能性があります。逆にファクタリングを断られたケースでも融資を受けられることもあります。
審査はするけれどファクタリングと融資では審査基準が違うということを念頭に置いて、経営者が融資を断られる原因を見ていきましょう。
融資審査を断られる理由とは
融資審査では基本的には返済能力があるかどうかを見極めています。融資したお金が利息も含めて計画通りに返済されると考えられたときに審査を通ることが可能です。そのために様々な資料の提出を求めて審査をしています。
それでは、融資審査を断られてしまったケースでは直接的な原因が何だったのでしょうか。よくある4つのパターンを確認しておきましょう。
企業の信用力
最もよくあるのが企業の信用力が足りていないことです。
既に多額の融資を受けていて例年の営業利益などから考えると、これ以上の融資をしたら返済できなくなるリスクが高いと判断されて融資を断られることは少なくありません。
また、基本的に信用情報は全て確認されることになるため、現在の借り入れについて滞納をしている状況ではまず融資を受けられることはありません。運転資金の確保を目的に口座残高があるのに返済をしていないようなケースもありますが、説明しても言い訳にすらなりません。
そして、創業後に借り入れをほとんどしたことがない場合にも返済能力を疑われることになります。少額であれば審査を通れる可能性はありますが、多額の融資を受けようとすると断られるのが通例です。これまでにきちんと返済を続けてきた経歴があることが最も重視されます。
経営状態の悪化
経営状態が悪化する方向にあるときにも融資審査を通れないことがよくあります。
融資を受けると返済負担が発生するため、その分の営業利益を確保できていなければ返済が困難と判断せざるを得ません。少し前までは景気が良くて業績が十分にあったとしても、業績が下降線に乗ってしまっているときには先々返済ができなくなるリスクが高いと判断されます。
融資を申し込んだ時点での営業利益を考えれば返済可能だったとしても、今後の業績低迷によって払えなくなると予想されたときには融資を受けるのが困難です。
ただし、一時的な経営状態の悪化だと説明できる根拠があれば審査を通れることもあります。社会情勢の一時的な変化や、突発的な社内の不祥事による支出などが原因のときには、交渉に応じてくれる金融機関も少なくありません。
税金の未納など
企業の信用力とも関わる部分ですが、税金の未納などの問題によって審査を通れないこともあります。企業が税金を納めているかどうかを確認するために銀行口座の通帳の提出を求めることが多くなっています。
未納分があるとわかった時点でほぼ審査は通らなくなりますが、税金の滞納をしたことが発覚した場合にも融資を断られる可能性が高いでしょう。融資の返済についても期日通りには行えないかもしれないと懸念されてしまうからです。
通帳の確認の際には毎月あるいは毎年必ず支払われるべき料金について一通り調査しています。借りている土地や建物などの賃料や水道光熱費が代表的なものですが、設備や備品などをレンタルしているときにも支払いが安定して行えているかを確認されているのが通例です。
どのような料金だったとしても約束通りに支払いができているかを見て、信用できる企業かを判断しています。
代表者の信用情報
実は融資を断られるケースとして意外に多いのは代表者の信用情報に問題があって融資するのに不安があると判断された場合です。
法人の場合には代表者の資産と会社の資産が直結することはないケースがほとんどです。しかし、代表者は企業の意思決定をする最高責任者なので、代表者の信用情報が重視されています。
借入を滞納せずに返済を続けられるかどうかは代表者の意思決定に依存します。プライベートできちんと借り入れの返済を行えていないようでは企業の経理や会計も適切に管理できていないと考えられるでしょう。
そのため、企業の業績が良好だったとしても、代表者が信用できない場合には融資を断るケースが目立ちます。
また、企業の代表者は連帯保証人になって自社の資金調達をしていることもあります。その返済状況が思わしくない場合には、代表者が連帯保証人になっても融資する判断を下すことはできません。代表者が連帯保証人になるときには特にシビアな点なので念頭に置いておく必要があります。
ファクタリングで「真の信用力」を見てもらう方法
融資では審査を通れずに断られてしまったとしても、ファクタリングでは資金調達をできる場合がありますが、審査があることに変わりはありません。
ファクタリングの審査を通過するためには真の信用力を見てもらうことが重要です。
ファクタリングでは依頼主の企業が業績不振だったとしても特にファクタリング会社にとって大きなデメリットにはなりません。ファクタリング会社は売掛債権を買い取り、その権利を行使して売掛先から売掛金を支払ってもらうことで利益を得ているからです。
つまり、ファクタリング会社は債権そのものを審査の中心として捉えるため、融資のように依頼主の細かい情報を調査して審査することは一般的ではありません。
ファクタリングを依頼している売掛債権についての情報を十分に与えることで「真の信用力」を見てもらえます。債権そのものを提出して判断を仰ぐのが最も効果的な方法です。
売掛先の経営状態などはファクタリング会社が調査してくれるので、自ら調査負担をする必要はありません。この簡便さはファクタリングを実際に利用した人にしかわからないと言われています。
もし資金調達で悩んでいるなら、ファクタリングを使ってスムーズな審査が行われるのを一度体験してみましょう。その魅力がわかると必要なときの資金調達としていかに優れているかを実感することができます。