【時事】個人事業主の融資、審査は厳しい?即日OKの新しい資金調達方法を専門企業が解説
【記事更新 】
2021/01/18
個人事業主は事業資金を手に入れるのに苦労が多く、融資の審査を通れずに悩むこともよくあります。
しかし、事業を続けていくためにはすぐにでも資金を確保しなければならない場合もあるでしょう。事業拡大のために資金調達をしたいときもあります。
このようなときのために、個人事業主がどのような資金調達方法を検討したら良いのかを専門企業の見地から解説します。
個人事業主の資金調達方法の例
個人事業主が事業目的で利用する資金を獲得するにはどのような方法があるかをまず確認しておきましょう。個人事業主がよく検討している資金調達方法の例を一通り簡単に紹介します。
資金調達の方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
日本政策金融公庫 |
●金利が低め ●借入期間が長く設定可能 |
●審査が厳しい ●融資実行までの時間が長い |
地方自治体の融資・補助・助成金 |
●補助金・助成金は返済不要 ●融資は金利が低い |
●融資の金額が少なめ |
クラウドファンディング | まとまった金額が手に入りやすい | 出資額に到達するまで資金を入手することができない |
ビジネス カードの活用 | カード払いが可能な支払いに適している | 給与などの現金払いには利用できない |
事業性カードローンの利用 | ATM・インターネットでの手続きが可能 | 大きい金額の融資は不可 |
日本政策金融公庫の融資制度
日本政策金融公庫の融資制度は個人事業主がよく利用しています。
最も有名なのは創業のときに利用できる商業融資ですが、業種や事業が置かれている状況、社会情勢などによって様々な種類の融資を受けることが可能です。
セーフティネット貸付のように一時的な資金繰りで苦労している際に利用できる融資制度もあるので、資金調達をしたいときには使える制度があるかを確認してみると良いでしょう。
融資制度の種類によって使用用途が制限される場合が多いですが、設備資金にも運転資金にも使えるものがあります。一般的に日本政策金融公庫は中小企業や小規模事業の支援を目的としているため、金利が低めで借入期間も長く設定されているのが特徴です。
ただ、税金を財源としている影響もあって審査は厳しく、融資実行までに一ヶ月から二ヶ月くらいはかかります。
また、日本政策金融公庫では融資を受けると関連する融資制度については数年間利用できなくなるので注意が必要です。
地方自治体の融資・補助・助成金制度
国だけでなく地方自治体も個人事業主や中小企業の支援として融資や補助金制度、助成金制度を整えています。
都道府県や市区町村で異なる内容の制度があり、申し込める条件も異なります。日本政策金融公庫の融資制度に比べると財源が小さいので地方自治体による融資は金額が少なめ
です。
しかし、地域の人々の生活を支援する目的もあるため、雇用や環境に関わる目的での資金調達の場合などには大きな融資を受けられることもあります。
日本政策金融公庫の融資と同様に審査期間は長いものの、金利は概して低いのがメリットです。
また、補助金や助成金は目的に合っていなければ使用できませんが、返済不要なので魅力的な資金調達方法です。
クラウドファンディング
クラウドファンディングは個人事業主でも気軽にできる資金調達方法です。
個人を対象にして出資者を募る仕組みになっているのが特徴で、集めた資金によって何をするのかをプロジェクトとして示して募集を行います。
クラウドファンディング会社を介して募集を実施し、必要資金が集まったら資金を調達できるという仕組みです。返済をするタイプもありますが、プロジェクトの成功によって得られた成果を還元する形にすることもできます。
プロジェクトの内容によっては寄付として受け付けることが可能です。クラウドファンディングはまとまった資金を手に入れられるのは魅力ですが、使用目的を明確出資額が不足している間はお金が手に入らず、場合によっては資金を調達できないこともあるので注意が必要です。
ビジネス カードの活用
ビジネスカードは事業目的で利用できるクレジットカードで法人だけでなく個人事業主も発行できるものもあります。
ビジネスカードを使って支払いをすれば一時的な資金繰りが可能なので、支払い用に盛っておくと便利です。
ただ、従業員への給与支払いなどのように現金払いしかできない際にはビジネスカードでは対応不可能です。
早めに手に入れておいてカード払いが可能なものをビジネスカードで支払い、現金を確保しておくようにするのが良い方法です。
事業性カードローンの利用
事業性カードローンは個人事業主も対象にしている消費者金融の商品です。
個人向けのカードローンと同様にATMやインターネットで手続きをするだけで融資を受けられる簡単な仕組みなのが特徴です。審査も早い場合にはその日のうちに終わりますが、個人事業主の場合には数営業日かかる場合が多くなっています。
借り入れの限度額は数百万円から1000万円くらいとなっているものの、審査を受けてすぐにこのような大きい金額の融資を受けられないのも個人向けのカードローンと同じです。
大きな資金調達は無理でも、資金不足の救済のためにいつでも借りられるようにしておくと安心です。
個人事業主が審査に難儀する本当の理由
個人事業主はなぜ審査を通れずに苦労するのでしょうか
個人事業主の方が法人の事業に比べて安定していないため、長期間にわたって利益の中から返済額を工面するのが難しいからだと考えているかもしれません。
それも一理ありますが、個人事業でも安定して黒字経営をしている場合もあります。
それでも法人の方が審査で有利なのは事業内容の継続性に不安があるからです。一般的に個人事業主は客観的な視点で事業内容に関する意見を受けていません。株式会社なら株主に説明できるように事業方針を整える必要があり、事業計画を立てたら多少の方針修正はあったとしても基本的にその通りに事業を進めていきます。
しかし、個人事業主はその必要がないため、事業計画書を書いたとしても方針を急に転換するのが簡単です。つまり、融資を受けて間もなく計画から外れた事業に手を出してしまうリスクがあります。銀行としては事業計画書に基づいて今後の利益が見込めるから返済できると判断するのが基本です。
そのため、借入を返済できる収益性がある事業を継続するかどうかが疑わしいと考えられてしまい、審査が厳しくなる傾向があります。
新しい資金調達の形・ファクタリングは即日で資金調達が可能か?
個人事業主にとって新しい資金調達の形として知られるファクタリングは有用なのでしょうか。
ファクタリングは売掛債権を使って資金調達をする方法で、売掛先の信用が重視されるのが特徴です。依頼主は多額の借入をしていたとしても、経営難が起こっていたとしても良いというのが基本的な考え方です。
そのため、安定した業績を持っている取引先の売掛債権があればファクタリングによる資金調達ができます。個人事業主でも即日調達可能な方法なので有効活用していきましょう。
ただし、ファクタリング会社によって申込者の信用を重視する場合もあります。借り入れなどはあまり影響しないものの、個人事業主からの依頼には対応していない会社もあるので注意が必要です。
しかし、依頼先次第なので個人事業主からのファクタリングの依頼も即日対応で受け付けている会社を厳選して申し込みましょう。すぐに現金が必要になったときのために、予め目星をつけて相談しておくのも賢い方法です。
ファクタリングをしたいと思ったときに迅速に対応してもらえるので安心して経営を続けられます。
事業性カードローンのように短期間で融資を受けられるサービスもありますが、上限額が低いので事業内容によっては十分な資金を確保するのが困難でしょう。
新しい資金調達方法であるファクタリングは個人事業主でも最短即日で現金を手に入れられるのが魅力です。
売掛債権が信用できる取引先のものなら審査も通りやすいので迅速な調達を実現できます。
リードタイムを短縮してスムーズに事業を進められるようにするために、個人事業主もファクタリングを有効活用していきましょう。