コネ入社(縁故採用)のスタッフが使えない!?切らない方向で事業を立て直すには?費用捻出方法もご紹介
【記事更新 】
2024/05/14
事業の継続や発展を考える時、人材の質は非常に重要なポイントです。しかし、縁故採用(つまり「コネ」)で入社したスタッフが思うように力を発揮してくれないと、頭を抱えてしまうこともあるでしょう。
実はそんな状況でもコネ入社のスタッフを切らずに立て直す方法はあります。
むしろ適材適所の配置や丁寧な育成を心がければ、きっと彼らも活躍してくれるはずでしょう。
ここではそんな方策をご紹介するとともに「どうしても厳しい時」の対処として新規人員の採用費用を捻出する方法論についてもご紹介していきます。
【まずは分析】コネ入社スタッフが使えない原因とは?
コネ入社スタッフが期待通りの活躍ができない背景には、いくつかの要因が潜んでいます。
彼らの抱える課題を的確に分析し、適切な対策を講じることが、組織の生産性向上につながるでしょう。
ここでは、コネ入社スタッフが使えない原因を3つの視点から紐解いていきます。
適性や能力よりも人間関係を重視した採用
コネ入社は文字通り「コネ・縁故」の採用という色が強く、最近言われるような「リファラル採用」よりもやや、旧態依然とした人間関係・いわば義理人情の要素が強い入社・採用方式と言ってよいでしょう。
結果として本来重視すべき業務遂行に必要なスキルや経験、適性が二の次となり、十分な能力を持たない人材が組織に入ってしまうリスクが高まるのです。
例えば、経営者の親族や幹部社員の知人を採用する際、その人物の実力よりも、推薦者との関係性を優先してしまうケースがよく見られます。
「この人はあの重要な取引先の息子だから」「うちの会社に貢献してくれた元役員のお孫さんだし」といった具合に、業務とは直接関係のない理由で採用が決定されてしまうのです。
こうして適性を見極めないまま入社したスタッフは、いざ実際の業務が始まると、期待されるパフォーマンスを発揮できないことが少なくありません。
必要な知識やスキルが不足していたり、仕事への適性が低かったりするため、戦力として十分に機能しないのです。人間関係を重視するあまり、組織の成長を阻害してしまっては本末転倒だと言えるのではないでしょうか。
こうした採用形態は会社運営における「政治」の部分も絡んできますから即座に撤廃すべき、とは言いづらいものがあります。よって、経営者各位においては「こうした事態にいかに対応していくか」を考える方向にシフトしたほうがよいでしょう。
周囲への遠慮から厳しい指導ができない
コネ入社のスタッフを迎え入れた職場では、上司や先輩社員が部下の指導に踏み込めない雰囲気が生まれがちです。
「この子はあの取締役の親戚だから、強く言えない」「厳しく指導したら、コネを頼って入社した本人が傷つくかも」といった具合に、周囲が遠慮してしまい、必要な指導が行き届かなくなるわけです。これは良くない風習ですが、昔から「このようなものだ」と相場が決まっているところもやはり、あるのではないでしょうか。
特に新入社員の教育では、ビジネスマナーから業務の基本に至るまで、きめ細やかな指導が欠かせないところですが、こうした事情があることによってなかなか指導が上手く行き届かず、結果として即戦力として期待通りの活躍はできない、というケースもあるわけです。
一歩間違うと「自分は特別な存在だから、多少のミスは許される」といった意識が芽生え、改善に向けた努力を怠ってしまうかもしれません。
周囲が期待するパフォーマンスとの間にギャップが生じ、組織にとっては大きな損失となるでしょう。
本来、社員教育は、一人ひとりの成長を促し、組織の戦力を底上げするために行うものです。コネ入社だからといって特別扱いせず、他の社員と同じように厳しく指導することが、本人のためにもなるはずです。
ですから、遠慮は無用です。むしろ、周囲の過剰な配慮が、スタッフの成長を阻害しているとも言えるわけです。
経営者各位にあっては、こうしたことで結果的に会社の事業にマイナスの影響が及ぶことのほうが大きなリスクですから、勇気を持って縁故採用組の社員にも指導を行うようにしたいところです。
自分の地位に安心し、成長意欲が低い
コネを頼って入社したスタッフの中には、自分の立場に甘んじ、成長意欲に乏しい人も少なくありません。
「自分は特別な存在だから、多少の失敗は許されるはず」「この会社にいる限り、クビになることはないだろう」といった意識を持ち、仕事に対する緊張感を欠いてしまうのです。
確かに、コネ入社の場合、人間関係を頼りに入社しているため、通常の社員よりも手厚い保護を受けられる面があるでしょう。しかし、それに安住してしまっては、自発的なスキルアップや業務改善に取り組もうとする意欲が失われてしまいます。
「今の自分で十分」と考え、新しいことにチャレンジしなくなるのも、頷けます。例えば、営業職の場合、取引先との人間関係を構築し、信頼を獲得することが何より重要です。
(なお筆者は昭和時代の「営業は足で稼ぐ」という鉄則は、令和の世の中にも通づるものがあると信じて疑わない人間です)
そのためには、商品知識や提案力、コミュニケーション能力など、様々なスキルが求められます。しかし、コネ入社のスタッフは「自分は特別」という意識から、そうしたスキルの向上に積極的でないことが往々にしてあります。
こうした意識の差は、職場の生産性を大きく左右するでしょう。モチベーションの高い社員とそうでない社員が混在することで、チームワークが乱れ、パフォーマンスが低下してしまう恐れがあります。
【継続ルート】コネ入社スタッフを切らずに活躍してもらう方法
ではここまでを踏まえると「コネ入社のスタッフが期待通りの活躍ができないからといって、すぐに解雇するのは得策かどうか」という話になりますが、結論としては「言下にそうとも言い切れない」でしょう。
こうした戦力をより「即戦力」化するためのノウハウを蓄積し、組織の総合力を高めていくことが望ましいでしょう。
ここでは、コネ入社スタッフを切ることなく、その能力を引き出すための3つの方法を提案します。
適性に合った役割を見つけ、任せる
まず、一人ひとりの得意分野や強みを正確に見極めることが大切です。その上で、それを最大限に活かせる役割を見つけ、任せていくわけです。
例えば、営業職として採用されたAさんは、数字の目標を追うのが苦手で、なかなか成果を出せずにいたとします。しかし、よくよく観察してみると、取引先との折衝(リードナーチャリング工程を含む)では持ち前の明るさとユーモアのセンスを発揮し、好感を持たれていることがわかりました。
そこで、上司はAさんに営業サポートの役割を任せることにしました。商談の設定や資料作成など、営業活動の裏方に徹することで、結果Aさんは周囲をフォローしながら、自分の強みを存分に発揮することができました。
取引先との人間関係づくりにも貢献し、営業チームのパフォーマンス向上に大きく寄与したのです。このように、適材適所の配置を心がけることが、コネ入社スタッフの活躍につながります。
目標設定とレビューを丁寧に行う
コネ入社スタッフのモチベーションを高め、成長を促すには、明確な目標設定とレビューが欠かせません。
「自分は特別枠だから、頑張る必要はない」といった意識を払拭し、高いパフォーマンスを引き出すためには、一人ひとりに適した目標を設定することが大切です。
易しすぎては成長の機会を逸しますし、難しすぎては挫折感を味わうだけです。本人が納得し、意欲的に取り組める目標を一緒に考えていくことが重要でしょう。
また、目標達成に向けた進捗状況の確認も忘れてはなりません。定期的な面談の場を設け、これまでの取り組みを振り返りましょう。
「ここまでは順調に進んでいるね」「あの案件の対応は素晴らしかった」と、良い点をしっかりと褒めることで、自信とやる気を引き出します。
一方で、課題があれば、一緒に対処法を考えていくことも大切です。「この部分はもう少し工夫が必要だね」「次はこういうアプローチをしてみるのはどうだろう」と、建設的な提案をしながら、成長をサポートしていくのです。
叱咤激励ではなく、あくまで支援者としての姿勢で接することが求められます。
社内研修や外部研修の機会を提供する
コネ入社スタッフのスキルアップを図るには、社内外の研修制度を積極的に活用することが効果的です。
まずは、社内で実施するOJTやOFF-JTを通じて、業務に必要な基礎知識やノウハウを身につけさせることから始めましょう。
先輩社員が丁寧に指導することで、コツやポイントをつかみやすくなります。また、同じ職場の仲間と切磋琢磨することで、自分の課題や目標が明確になり、成長意欲も高まるはずです。
学びの機会を継続的に提供することで、コネ入社スタッフの意識と能力を着実に高めていくことができます。
【追加採用ルート】人材育成に必要な費用を捻出する方法
ここからは「頑張ったが、コネ社員の育成が厳しき状況にある」という場合に備えたないようです。
新規採用・追加採用を考えねばならぬケースもあるでしょう。
人材育成は企業の発展に欠かせない重要な投資ですが、その費用を捻出するのは一筋縄ではいきません。費用捻出のための具体的な方法をご紹介します。
無駄な経費を見直し、削減する
月並みですが、経費削減は、人材育成の予算を生み出す上で非常に効果的な手段となります。まずは、交際費や接待費など、事業に直接関係のない支出を洗い出しましょう。
社内のコスト意識を高め、全従業員で節約に取り組むことが大切です。
不要な出張や会議を減らし、オフィス用品の購入を必要最小限に抑えるなど、日常業務の中でも節約できる部分は多々あるはずです。こうした地道な努力の積み重ねが、人材育成への投資を可能にします。
経費削減は一時的な対策ではなく、長期的な視点に立った人材投資の基盤づくりと捉えることが重要です。
助成金や補助金を活用する
人材育成に関連する助成金や補助金を活用するのも、費用捻出の有効な手段の一つです。国や自治体が提供するさまざまな支援制度を上手に利用することで、研修費用の一部を補填できます。
助成金を活用するためには、申請要件を満たす必要がありますが、その分、人材育成への投資効果を最大化できます。
社内の人事担当者や外部の専門家と連携し、適切な助成金や補助金を選定することが大切です。
積極的に支援制度を活用することで、人材育成の費用対効果を高め、従業員の能力向上とともに企業の競争力強化を図ることができるはずです。
【おすすめ】ファクタリングで採用費用を早期に捻出する
ファクタリングは、売掛債権を早期に現金化することで、資金繰りの改善を図る金融サービスです。
当社のような最短即日対応OKなファクタリング会社を活用することで、人材採用に必要な費用を迅速に捻出できます。売掛金の回収を待つことなく、即座に資金を手にすることができるため、採用活動に必要な費用を前倒しで確保することが可能になるでしょう。
これにより、優秀な人材を逃すことなく、スピーディーな採用を実現できます。ファクタリングは、申込からわずか数日で資金調達が可能であり、審査も比較的柔軟に行われます。
人材採用は企業の発展に直結する重要な投資です。
ファクタリングを活用することで、採用費用の早期捻出を実現し、優秀な人材の獲得競争を優位に進めることができるはずです。迷わず、ファクタリングの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
一方で、適性に合った役割を任せ、目標設定とレビューを丁寧に行い、社内外の研修機会を提供することで、コネ入社スタッフの活躍を引き出すことが可能でしょう。
さらに、無駄な経費の削減や助成金・補助金の活用、ファクタリングによる売掛債権の早期現金化などにより、人材育成に必要な費用を捻出することができると考えられます。
コネ入社スタッフの戦力化には課題が多いですが、適切な育成方針と財務戦略を組み合わせることで、切ることなく活躍してもらうことが十分に可能だと言えるでしょう。
そして万が一、追加採用等が必要な場合には、当社の最短即日ファクタリングでの費用捻出・売掛債権早期現金化についてもご検討頂ければと思います。お気軽にご相談下さい。