ファクタリングとは
【記事更新 】
2019/11/27
近頃、人件費の高騰や様々な税金などの負担増に伴い資金調達を至上命題とされている経営者の方も多くいらっしゃいます。そして近年注目されている資金調達の新しい形が「ファクタリング」という方法です。このファクタリングという資金調達、どのような方法で、どのようなメリットがあり、そしてどれほど手軽に資金調達が可能な方法なのかをご紹介していきます。
近年注目される資金調達のあり方とは?
近年注目される、新しい資金調達のあり方。従来資金調達といえば、地元の銀行や信金さんなどいわゆる金融機関からの融資に加え、商工会などによって斡旋されるセーフティネット貸付などが一般的でした。
しかし、近年景気の悪化や様々な負担増に伴い、融資及び貸付の審査になかなか通過することができない・あるいは金融機関による貸付が極めて消極的になってきているという背景もあります。不動産などの担保差し入れが可能であるにも関わらず、新規貸付が最終的な稟議を得るに至らなかった、というケースも見られるほどとなりました。
その他、各種社会保険料や法人税などの滞納があると貸付の審査を受けることすらできず、これにより資金繰りに窮してしまう経営者の方も極めて多数にのぼります。
このような状況において、近年新たな資金調達のあり方が注目を集めるようになりました。
ベンチャーキャピタルなどによる積極的な貸付や出資を受けるといった方法もありますが、近年はそもそも金銭を借用するという方法ではなく、全く別ベクトルからの資金調達方法が人気です。
いわゆる「融資などに頼らない」資金調達方法となります。
このような方法の代表格がファクタリングというわけです。
借りない資金調達「ファクタリングとは」
ファクタリングは、お金を借りることなく資金調達をスピーディーに行う方法となります。
ファクタリングのスタートからゴールに至るまで、借用書を書いたり、頭を下げて借り受けるなどの行為は一切必要ありません。
なぜなら、ファクタリングは貸し借りではなくれっきとした売買契約だからです。
何をもって売買契約を締結するのか?この疑問は、売掛債権というキーワードが大きなヒントであり答えです。
多くの場合、企業を経営されると現金商売(いわゆるBtoCビジネス)といわゆる掛売り商売(BtoBビジネス)の二パターンの収入があることでしょう。
一般消費者である個人のお客様から、日々の売上をいただくのが現金商売。
そして、企業同士のお付き合いなどを中心として毎月決まった金額を請求し、支払いサイトに基づいて後から支払を受ける方法、いわゆる掛売りです。
ファクタリングは、この掛売りに着目した手法となります。
例えばいま、経営者様のお手元に来月の末もしくは再来月の末などに入金されてくる予定の「発行済請求書の写し」などはございませんでしょうか?
もしくは、既に請求書を発行していて、後は入金されて来るのを待つだけとなっている請求債権はございませんでしょうか。
こういった請求済みの代金はすべて売掛債権となり、御社もしくは経営者様が債権者となっている状態です。
つまり、相手方の企業や顧客に対してその支払いを猶予している状況となんら変わりはないわけです。
この売掛債権を売却し、手数料を差し引いて速やかに現金を受け取る、これがファクタリングという方法の全貌です。
おおまかなファクタリングの流れ
おおまかなファクタリングの流れをご紹介します。
ファクタリングにはいくつかのタイプが存在しますが、基本的には下記のような流れでファクタリングは行われることとなります。
1.御社さまから相手先企業に対して請求書の発行・請求確定
2.相手先企業、請求書を受領
3.御社さまからファクタリング会社に対し、売掛債権の買取を依頼
4.ファクタリング会社、売掛債権そのものの審査を実行
5.ファクタリング会社、速やかに売掛債権の買取を決定、また手数料率の通知を御社様っへ行う
6.御社様、手数料や各条件に問題なければ、買取契約を締結
7.ファクタリング会社、速やかに手数料を差し引いた現金を御社様口座もしくは指定口座などへ送金実行
8.御社様、本来であれば翌月末以降に入ってくる予定だった現金を即座に受け取る
9.御社様(※契約形態によっては売掛先企業)、本来の支払い予定日にファクタリング会社へ送金を実行
10.手続き完了、その後の催促など一切なし
このようにファクタリングは極めてシンプルで、極めてスピーディーな資金調達が可能というわけです。
ファクタリングと借り入れ、その違いは?
それではファクタリングと借入、その違いはどのような部分にあるのでしょうか?
まず一番大きな違いとしては、手続きスピードの速さがあります。
一般的に融資を受けるとなると、その額面に応じて様々な審査が行われることとなります。もちろん、借り入れを行う会社、そして代表者の信用情報などの審査もこれに含まれます。
また会社の経営状態や各種税金等の納付状況なども確認を行い、問題がなければそこで初めて融資が確定します。
融資が確定した後、融資実行日が追って伝えられ、経営者様はその日まで首を長くしてお待ちいただく必要があります。
ビジネスローンなどノンバンクからの借り入れであっても、審査確定から融資の実行までは場合によって1ヶ月程度の時間がかかるケースもあります。メガバンクなどの審査になると、数ヶ月単位で待たなくてはならないケースも「ざら」と言えるでしょう。
そもそも、確実に融資が可能かどうかという保証はどこにもありません。審査落ちの可能性も十分に考えられます。
これと比較してファクタリングのスピードは桁違いといってよいでしょう。
そもそもが借り入れという手続きではありませんので、審査も経営状態や税金の納付状況などについては一切がスキップされます。
ファクタリング会社が行う審査はあくまでも売掛債権そのものに対する審査であり、これは裏を返せば、請求先企業の与信チェックが行われるというわけです。
また買取契約ですから送金実行までにタイムラグが発生することもほぼありません。ファクタリングを申し込んでから早ければその日のうちに現金が手に入ったというケースも多く聞かれるようになりました。
ファクタリングのよくある質問
ここでは、ファクタリングに関してよくある質問をまとめました。ファクタリングをこれから実行しようという経営者の方は、こちらの質問をまずお読み頂いてからお申込みいただくと良いでしょう。
ファクタリングの利息は高いですか?
お金の貸し借りではありませんから利息は発生いたしません。あくまでも、買取債権に対して手数料がかかるのみです。
審査は厳しいですか?(税金滞納者)
税金を滞納している経営者の場合、銀行などの融資を受けられる可能性は限りなく低いといってよいでしょう。しかしファクタリングであれば、税金滞納者の方でも問題なくファクタリングの申し込みが可能です。なぜならファクタリングは売掛債権そのものを買い取る形の買い切り型手続きとなりますので、申込者の返済能力などをチェックするという部分で税金滞納などの調査を行う必要がないからです。
審査は厳しいですか?(ローン返済滞納者)
ローンの返済に滞っていたり、代表者様の個人信用情報が良好ではない場合、会社としてのビジネスローンや融資がうまくいかないケースもあります。ブラックリストに載ってしまっているので、お金を借りることができないという方もいらっしゃるでしょう。しかしファクタリングはこういった部分も一切関係ありません。
それを証拠に、多重債務状態になっている経営者の方でもファクタリングに無事通過することができたという報告は枚挙にいとまがありません。
個人信用情報機関はどこがチェックされますか?
ファクタリングは、個人信用情報機関のチェックは行われません。どんなに少なくとも、申込者そして申込者の会社の個人信用情報をチェックするということはないといってよいでしょう。よってCICブラックでもJICCブラックでも、いわゆるKSC・全銀協ブラックでも、全く問題なくファクタリングの申し込みが可能です。そして、売掛債権の買取を受け、速やかに現金を手元に引き寄せることが可能というわけです。
申し込みについても極めてスムーズに行うことができ、ファクタリング会社は今や全国に星の数ほどあると言ってしまっても過言ではないでしょう。ファクタリング会社によっては、経営者様とのフィーリングがマッチするということで、継続的にファクタリング取引に応じてくれるケースも多々あります。