ファクタリング失敗談!「悪いとは思いつつ…」使い込みで入金不能になった社長の告白

ファクタリング失敗談!「悪いとは思いつつ…」使い込みで入金不能になった社長の告白

【記事更新 】

2022/01/17

ファクタリングは架空債権での申込は規約で禁止されています。詐欺罪で摘発される恐れもある非常に危険な行為です。

その一方で、実際に存在する売掛債権を2社間ファクタリングで売却し、ファクタリング会社から入金があった後、実際の取引先から入金されてきた「本来ファクタリング会社に入金すべき資金」を使い込んでしまい、ファクタリング会社側へ入金できなくなったというケースもあります。

これは明確に法律及び規約で禁止されていることであり、債務不履行だけではなく、こちらもまた同様に詐欺罪に問われる可能性のある危険な行為です。

しかし残念ながらこのような行為に手を染めてしまう方が後を絶ちません。

そこでここでは、ファクタリング失敗談として「使い込みによってファクタリング会社への入金が不能になってしまった会社経営者の方」の独白を掲載させていただきます。

※なお今回は当事者の方から失敗談として情報を頂いたものを、個人情報等がわからないよう、事実を大きく変えずに一部脚色しております。ご了承ください。

ファクタリング失敗談:「悪いとは思いつつ…」使い込みで入金不能になった社長の告白

この度は大変申し訳ございませんでした。

せめてもの罪滅ぼしとして、ここに私の行った悪行について謹んでご報告いたします。

全世界的な不況の「あおり」…売上激減!

業種が業種だけに、調子の良い時は取引銀行の担当者が工場までわざわざ出向き、日参し、そして融資の商品を案内してくれておりました。

会社としてもその担当者の銀行から融資を受け、営業を拡大しておりました。

しかしこの1年、全世界的な不況の煽りやそもそものメーカー側工場の閉鎖などによって、新規の受注が激減し、当然のことながら売り上げも激減しました。

困ったときほど冷たい銀行

まずいと感じた私は、いつもニコニコして足繁く工場へ通っていた取引銀行の担当者へ何度か電話を入れました。しかし、全く音沙汰なし。

電話をかけても繋がらないどころか、折り返しの連絡さえもありません。

心のどこかで業績が悪化していることを見抜かれたのでは?と思いつつ不審に思った私は、直接取引銀行へ行くことにしました。するとどうでしょうか。

なんと担当の支店長が替わっており、しかも私との面会を拒絶してきたのです。さらに行員からは「実は先月、御社を担当していた者が病気で入院してしまいまして、後任が決まらない状態です。ですのでお会いできないんですよ」

その一言で私の心はポッキリ折れてしまいました。明らかなウソだったからです。

ファクタリングという光明

銀行融資に頼ることができない以上、新たな資金調達方法を探すしかありませんでした。インターネットで資金調達方法を検索したところ、ファクタリングという方法を知りました。

このファクタリングという方法は、取引のある企業への売掛金を買い取ってもらい、それを早期入金してもらうことで、企業は現金を手にすることができるというものでした。

このファクタリングという手法について、もっと詳しく調べたところ、取引のある企業の売掛債権を買い取ってもらうだけで済むため、面倒な審査もなく、それでいて本来であれば2ヶ月以上先の入金を、早ければその日にでも得られるというサービスであることがわかりました。

銀行融資を受けられない中小企業にとって、ファクタリングは大きな助けとなってくれるとわかり、藁にもすがるような気持ちでファクタリング会社のサイトを覗いてみたのです。

すると、そこには「2社間でのファクタリング」という文字がありました。

何やら2社間ファクタリングとは、取引先にファクタリングの利用を通知しない方法で、利用を秘密にしておきたい場合などに利用することが多いとのこと。

つまり「うちの会社は実は資金繰りが悪くて、このファクタリングのお金を使ってつないでいるんだよね。だから、そんなこと取引相手に知られたくないんだ・・・」といった場合に利用するケースが多いように思えました。

どのみち、これなら私でもできるかもしれないと思いたち、早速申し込みをしてみることにしました。

無事資金調達成功!しかし…

結論から言いますと、ファクタリングの取引は驚くほどスムーズで、翌日には私は現金を手にしておりました。

しかし、あくまでも2社間ファクタリングですから、売掛債権が本来の期日に入金されてくるのは私の会社の口座です。これを入金期日に、即座にファクタリング会社へ入金する必要があります。

ここで私は大きなミスを犯しました。魔が差したのです。私は取引先から入金されてきたその日に、ファクタリング会社ではなく、別の取引先やうちの従業員へ、全額を入金してしまったのです。

もちろん、ファクタリング会社としては「2社間のファクタリング」ですので、取引先からの入金があれば、即刻その分の金額を請求する必要があります。これは契約にも書いております。

しかし私は、「悪いとは思うけど、ちょっとくらいならファクタリング会社も待ってくれるだろう」と甘く考えてしまったんです。

案の定、ファクタリング会社から当日の午後、鬼のような電話がありました。

怖くて、出られませんでした。留守電には「今日中に全額お支払いがないと信用問題になりますし、詐欺で告発する可能性もございます。」と吹き込まれており、背筋が凍りつくような思いをいたしました。

結局、その日のうちに取引先や親族に土下座して回り、金を用立て、ファクタリング会社へ全ての入金の事実を伝え、支払いを済ませました。

しかし言うまでもなく大赤字でした。

ファクタリング会社の担当の方からも「次回以降のお取引はお断りさせていただきます」と言われ、もう二度とこんなことはやめようと心に誓いました。

ファクタリング会社の対応は?

ファクタリング会社はあくまでも債権の買取を行うことが事業内容であり、お金の貸し借りは行いません。

よって申込みをした人は入金当日~契約に定められた期間中に契約に則り、ファクタリング債権を確実にファクタリング会社へ入金しなければなりません。

もし仮に、入金当日になっても債権がファクタリング会社に入金されなかった場合は、それは状況によって詐欺罪にあたる可能性もあります。

しかし、残念なことに最近この手のファクタリングの入金遅延事例が業界全体で漸増しています。

なお一般的に入金遅延が判明した場合には、ファクタリング会社側は申し込んだ人物に対して、損害賠償請求を行う権利が生じます。


即日ファクタリング列伝~積雪の5月に大口資金需要あり~

あれは数年前の5月。北海道のお客様から大口の即日ファクタリングがありました。こちらも即日案件ですから、現調を兼ねてスタッフが北海道までお伺いしたのですが・・・まさかの5月で大雪!!

レンタカーで一路、吹雪を進んでお客様の元へ駆けつけます。結果的に契約が間に合って良かったのですが、あの時は本当にハラハラしましたね!帰りは新千歳空港で回転寿司を食べてきました!今度は夏あたりに、個人的に北海道まで遊びに行きたいです。

【今回のまとめ】
ファクタリングの債権は入金日に必ず送金しよう
売掛債権をファクタリングで買い取ってもらった以上、その債権の権利はファクタリング会社にあります。

よって申込者は本来の入金日には、遅滞なくファクタリング会社へ送金しなければならない義務があるのです。

しかしながら最近はわざと入金日を遅らせたり、あるいは入金が遅れることを知らせることなく、売掛金の支払いを拒否したりする例もあります。

このような行為は法律で厳しく禁じられており、また詐欺罪で摘発される恐れもある非常に危険な行為なので絶対にやめておきましょう。

ファクタリングは無理のない利用が大前提ですので、まずは条件や状況について、ご利用前に御相談を頂くのが双方にとって最良の方法です。
弊社は事業者様と共に
ファクタリングサービスを通じて
社会へ繋がっていきます。