介護施設の経営を助けるファクタリング事例~こんなケースも相談可能~
【記事更新 】
2020/10/05
ファクタリングは基本的にどんな業種でも売掛債権さえあれば、申し込みを行うことが可能です。そしてそれは時に、企業対企業の債権でなくても構わないのです。
例えば、取引先がいわゆる官公庁や国・関連する公的機関であったとしても、売掛債権さえ確定していればファクタリングは可能です。
ここでは、介護施設や介護関係事業におけるファクタリング事例をご紹介します。このようなケースでもファクタリングは相談可能です。
介護施設の経営はファクタリングで改善可能?
結論から申し上げれば、介護施設の経営はファクタリングで「改善」が可能だとは断言致しません。ただし、一時的に資金繰りが困難に陥った際に、スムーズに経営改善に向かうための一つの方策とすることは十分に可能です。
例えば次のような事例は、ファクタリングで一時的かつ重大な資金繰りの悪化を回避することができたケースといえるでしょう。
※あくまでも具体的なファクタリング事例をご紹介するため、実話を元に再構成しております。個人や団体など、特定の固有名称等が一切特定できない形で編集を加えております。
介護事業において、重大事故が発生
展開されていました。
ところが、あるとき介護付有料老人ホームで介護事故が起きてしまい、高齢の女性入居者の死亡という重大な結果を引き起こします。
このとき、亡くなった女性入居者の親族と介護付有料老人ホーム側との間でトラブルが発生し、介護付有料老人ホームは一気に資金繰りに困ってしまいました。
そこでB社長は、介護付有料老人ホームを運営する企業の名義で介護報酬債権をファクタリングとして売却したのです。
ファクタリング企業も、買取を行う債権が一般的な債権ではなく介護報酬債権であることやその他、事情や情勢などを勘案し、速やかにファクタリングを行いました。
具体的には、申し込みから48時間以内に経営者の方へ現金が渡った計算です。
こうして現金を手に入れ、その現金を和解金という形で亡くなられた女性入居者の親族にお支払いできたのです。
※注:介護報酬債権は、ファクタリング取引が可能です。一般的な債権の場合、ファクタリング会社によっても向き不向きがあり取り扱いNGというケースもあります。しかし、介護報酬債権は極めて信頼性の高い債権であることから、即日対応可能なファクタリング会社を筆頭にとてもスピーディーにファクタリング手続きを進行することが可能となっています。
ファクタリング業者が審査するポイントについても、一般的な貸金業のそれとは異なり、申し込みをした企業の経営状態よりも債権そのものの盤石性・確実性が重視されます。
ファクタリングはトラブルや会社の経営状態に左右されづらい資金調達
ファクタリングは、社内及びその周辺で発生しているトラブルや会社の経営状態などに結果が左右されづらい資金調達方法と言えます。
なお、今回のケースは介護士が女性入居者に対する痰の吸引に失敗し、女性入居者を窒息死させてしまったというものでした。
事故発生後、家族の意向でただちに遺体を病院に搬送し、病理解剖をおこない、介護士の過失による窒息死と断定されたのです。
つまり、介護施設側に明らかな非のある状況であり、また事態の重大さに鑑み、金融機関からの緊急融資が受けられない可能性が極めて大きい事例と言えるでしょう。
また、特段に重大な案件であることから通常よりも輪をかけてスピーディーな対応が求められることでもあります。
高収益とは言えない介護ビジネス、資金調達の方法に限界も
介護ビジネスは介護保険という国のシステムが収益基盤となっているため、けっして高収益ビジネスとはなりません。
介護付有料老人ホームの入居率が80%を下回ると、赤字経営となる施設がほとんどとなります。
B社長が経営する介護付有料老人ホームも、厳しい競争の中で入居率を高めることができず、経営する10施設の入居率は50%台から90%台までバラツキがありました。
そのため700万円を捻出することにB社長は困ってしまい、ふと介護報酬債権のファクタリングという手段を利用するため、ファクタリング会社やご相談になりました。
資金調達という部分で考えると収益性や様々な兼ね合いから、金融機関の審査に極めて通過しづらいビジネスモデルであることも明白です。
また、このような重大かつ緊急的な対応が求められる案件の場合、金融機関の審査通過・融資実行日を待つことすら難しいというケースも実務上存在します。
特に今回のケースでは可能な限り速やかに金銭を用意し、解決に向けた交渉・対応が求められる中、金融機関の融資の審査やその実行を待つという選択肢はあまり現実的なものとは言えませんでした。
かと言って、事業体の内部プールとして上記の金額を捻出することも極めて難しく、今回はファクタリングで経営自体を助けることにつながったと言えます。
また、国保連から介護報酬が入金されるまでの期間は2ヶ月間です。しかしB社長は、介護報酬債権をファクタリングすることで、当面必要な700万円を手に入れることができた次第です。
スピード・審査の両面から経営者を支えるファクタリング
今回のようなケースでは、2つのポイントから金融機関の融資を頼ることが現実的ではありませんでした。まず、介護事業全体の収益性やビジネスモデル・経営状態、そして今回のトラブルの事情から、金融機関の融資の審査に通過することが極めて難しいというポイントです。
そしてもう一つ、仮に審査に通過できる、あるいは審査通過が約束されていた場合であっても金融機関の融資実行までには手続き上様々な時間がかかり結果的にトラブルの対処にプラスに働くスピード感が確保できたかどうか、というポイントです。
いずれの場合でも、ファクタリングは上記のような突発的な事象に対する課題を解決する助けとすることができます。
そもそもファクタリングの審査は、金融機関のそれとは大きくスキームが異なります。先ほども軽くご紹介いたしましたが、ファクタリングの審査は大原則として申し込みを行った企業の与信状態及び代表者の与信状態ではなく、売却される売掛債権の盤石性・請求先の企業または国の機関の与信調査がメインとなります。
つまり、介護報酬のような明らかに債権の保全が容易にできるような案件の場合、極めてスピーディーにファクタリングの審査を通過させることも、不可能ではないわけです。
少なくとも、早ければ即日扱いでファクタリングの契約と買取が可能となります。つまり、申し込みをしてから数時間単位で現金が口座に入金されてくるケースもあるというわけです。
その他の場合でも、介護報酬債権はファクタリング可能となっておりますので即日ファクタリング可能なファクタリング会社でスピーディに現金化することができます。