製造業におけるファクタリングの活用事例~こういう時、ご相談ください~
【記事更新 】
2020/10/12
売掛債権は、ご商売の何よりも重要なライフライン・命綱と言えるでしょう。そしてそれは、現金の流動性が高い業種になればなるほど重要性を増してきます。
ただし、売掛債権は、時として入金までの期日がネックになることもあります。その入金期日の到来を待たずして、手数料と引き換えに即時に現金を手に入れられるのがファクタリングという資金調達方法です。
ここでは、ファクタリングの申し込みが特に多い製造業の業種にスポットライトを当て、ファクタリングの活用事例をご紹介します。
製造業におけるファクタリング利用の事例:自動車部品工場におけるファクタリング事例
自動車部品工場を営んでいたA社長は大手自動車メーカーからの依頼で、自動車に搭載されている電気系統部品を納品していました。
そんなある日、工場にある機械が故障で突然ストップしてしまいました。この機械は部品を生産する為には必要不可欠で、早急に修理する必要がありました。
また、この機械がストップするということは、工場のビジネスそのものが回っていかないことを明確に示していました。つまり、故障を何とかカバーしなければ、製造ラインを維持するということは到底不可能だったというわけです。
自動車業界は中国の安い人件費をあてにして海外に依存する事が多く、日本国内では仕事の取り合いをしているのが現状です。ライバルはたくさんいます。
このような事情も手伝って、人海戦術で製造ラインを維持するということも極めて難しく、生産がストップするという事は廃業を意味していました。
しかし、昨今の様々な事情から発生している景気の冷え込みがマイナス要因となって仕事が減っていたA社は資金に余裕がなく、修理代に当てるお金が全く無かったのです。
取引をしている銀行に事情を説明し、緊急融資が受けられないかどうか相談をしてみたところ、まず融資を今すぐに出すのは到底難しいとのこと。
融資を受けるにも、まずは現在の経営状態に照らして審査を行う必要があり、そもそも融資が可能かどうか、可能な場合の融資額が確定するまでの期間は早くても2週間以上、そして融資実行までの時間を含めると、お金が手元にくるまでの期間は最長で2ヶ月程度という試算が出ました。
社長個人の資産から現金を拠出することも考えましたが、そもそも社長の資産にも景気の影響が出ており、到底この金額を出すのは難しい状態でした。もちろん、社長が難しいということは、役員各位から資金の拠出を受けることも難しかったことは言うまでもありません。
困り果てたA社長は、資金の獲得のため関係各所や親戚の果てまで頭を下げて周り、なんとか機械を復活させるための資金集めに協力いただけないか?と頼んで回りました。しかし景気が後退している最中、逆に借金の申し込みをされるような有様で、全くもって交渉は成り立ちませんでした。
(※後にA社長は「よく考えれば取引先や関係各所親戚にお金を貸して欲しいと頭を下げることは会社の経営状態が良くないという情報を発信していたことと全く変わりがなく、噂が噂を呼んで悪循環に陥ってしまったようだった」と振り返りました)
会社の廃業ということも視野に入れつつ、従業員の受け入れ先なども探し始めなければならない頃、困り果てて最後の手段として社長が頼ったのがファクタリングという資金調達方法でした。
社長が今までファクタリングというシステムを知りながら申し込みをしなかった理由。それは、ファクタリングという資金調達方法が様々な報道の影響もあり、正しくない資金調達方法なのではないか?という疑問を払拭できなかったということでした。
ファクタリングは売掛け金をファクタリング会社に売却する事によって早期に現金化できるというサービスです。
しかし、ファクタリングサービスを語った様々な悪徳商法のようなサービスが近年増加しており、報道などでネガティブな印象を与えられるようなケースも増えてきました。A社長もこのあたりのことを気にしてファクタリングの利用を躊躇していたのですが、社長のリサーチによれば、であることがわかりました。そこで社長は意を決してファクタリングの利用を決意されたということでした。
ファクタリングの審査は金融機関よりもスピーディー
A社長はすぐさま、インターネットのサイトに掲載されていたファクタリング会社のうち、信頼が置けそうな所へ電話をかけました。
Webからの申し込みに限定している企業もありましたが、社長はまず電話で相手と直接話をして信頼できるかどうか、そしてすぐに対応してもらえそうかどうか判断することとしたのです。
そして、電話の先にいた女性スタッフに事情を説明し、ファクタリングの申し込みを行いました。金融機関の融資と同様に様々な書類や面接が必要なのかと思っていたA社長は、ここで「肩透かし」を食らうことになります。
必要な書類は金融機関の融資申し込みと比べても比較的スマートになっており、また提出についても持参ではなくインターネット経由で画像を送信したり、FAXを使うことで極めてスピーディーに完結することができました。
申し込みが完了してからおよそ、3時間程度。
再び社長の携帯が鳴ります。ファクタリングの売買契約を行う用意ができたので、いくつかの書類を送付してほしいという電話でした。その電話では同時に売掛金の買取金額を伝えてもらうこともできました。
つまり、この段階で金融機関の融資審査で言えば可決したことが判明し、さらにその融資実行のタイミングもそう遠くはない日程であることが分かったのです。この情報は社長にとって何よりも大きな活力を与えました。
もちろん、買取を正式に依頼するかどうかは社長の判断に任されましたが、社長は断る理由がないとして、即座にファクタリングの手続きを依頼しました。
それから24時間。翌営業日には社長の口座に売掛債権の売却金が振り込まれてきました。つまり、売掛債権が早期に現金化できたということです。
そして、そのお金で故障していた機械を修理することが無事に出来、なんとかピンチを乗り切ったのです。
ファクタリングは、長期連用することは望ましくありません。手数料が存在しますので、使いすぎると会社の経営バランスに影響を及ぼす可能性があります。
しかし、スピーディーに必要な時に必要な分だけファクタリングを行うことは、円滑な事業運営の大きな助けとなることでしょう。
だからこそ、廃業を決意したり機械の故障によって操業を停止するという経営者も極めて増加傾向にありますが、決して諦めないでください。購入資金や修理代金などは、売掛債権さえあれば、速やかにファクタリングで解決できる可能性があります。
売掛債権を売却するという取引なので、基本的に金融機関の審査のように時間がかかることもほぼ、ありません。
場合によっては即日ファクタリングという形で、申し込んだその日のうちに現金をお届けすることも可能です。まず製造業で資金トラブルが発生した際には、一度ファクタリング会社へご相談ください。