ファクタリングで誤解されがちなこと7選!ファクタリングは悪ではありません

ファクタリングで誤解されがちなこと7選!ファクタリングは悪ではありません

【記事更新 】

2022/09/06

ファクタリングは最短即日で資金調達ができる売掛債権の売却ですが、ファクタリングについて正しく理解されていない背景から「ファクタリングは悪いものだから利用してはいけない」と誤解されることもあります。

決してそのようなことはないのですが、違法・悪質なファクタリング業者と混同されたり、仕組みを十分に理解されていないことから誤解が生じています。

そこで今回は、ファクタリングで誤解されがちなことや誤解される理由、悪質なファクタリング業者を見分けるポイントを解説していきます。本記事をお読みいただけば、ファクタリングは決して悪ではないとご理解いただけるはずです。

ファクタリングで誤解されがちなこと

それでは早速、ファクタリングで誤解されがちなポイントを7つご紹介していきます。

※ファクタリングとは…取引先に対し貴社が有している売掛債権をファクタリング会社に売却することで、支払期日よりもはやく売掛債権を現金化する仕組みやサービスのこと。

ファクタリングは違法

ファクタリングは売掛債権の売却、つまり債権の売買や譲渡ですので決して違法ではありません。しっかりした法的根拠もあります。

・2社間ファクタリングの主な法的根拠
民法第555条(売買)
売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。
引用:民法

・3社間ファクタリングの主な法的根拠
債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。

民法第467条(債権の譲渡の対抗要件)
債権の譲渡(現に発生していない債権の譲渡を含む。)は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2 前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。
引用:民法

ファクタリングは民法に基づいた債権の売買や譲渡ということになります。このファクタリングは一般的に、法人や個人事業主など事業者が有する売掛債権の売買となります。

一方で、違法であると誤解されているとしたら、給料ファクタリングという個人向けのファクタリングと混同されている可能性があります。こちらは裁判で違法という判決が出ています。詳しくは後半でご紹介します。

ちなみに、ファクタリングと似た仕組みに「売掛債権担保融資保証制度」があり、不動産担保に依存しない資金調達として中小企業庁が利用を促進しています。

手数料が高い

ファクタリングは手数料が高い悪質なサービスであると誤解されていることがあります。実は悪質と呼ばれたり、ファクタリングの皮をかぶったヤミ金のような業者では手数料が高いことがあります。

しかし、それ以外のファクタリング会社であれば、手数料が高すぎるなんてことはありません。

手数料は3社間ファクタリングで数%程度、2社間ファクタリングは高くても30%ほどです。手数料で債権額の半分が持っていかれるようなことはありません。

手続きが複雑

ファクタリングは手続きが複雑で難しいと思われていることもあります。しかし実際は、手続きが複雑にならないよう、各社工夫をしています。

基本的なファクタリングの流れはこのようになります。

1.申し込み(書類提出)
2.審査
3.契約の締結
4.振込

申し込みに必要な書類を準備すれば、後はファクタリング会社の案内に従うだけです。はやければ最短即日で振込まで可能ですし、複雑な手続きはありませんので安心してご利用ください。

ファクタリングの中身はヤミ金

「ファクタリングはヤミ金だから利用してはいけない」と思われていることもあります。

実際にそのような事例はあり、金融庁などでも注意喚起が出ています。しかしファクタリングはこのような違法業者ばかりではありません。ファクタリングを利用する際は間違って違法業者に申し込まないよう注意が必要です。この記事の最後に悪質・違法ファクタリング業者を見分ける方法をご紹介していますので、参考にされてください。

取り立てが厳しい

ファクタリングの利用に何らかの問題があると取り立てが厳しいのではと誤解があります。

しかし、ファクタリングは借金ではありませんので、借金返済のような取り立てがありません。

もしもファクタリング契約後(売却後)に取引先から売掛金が入金されなくても、ファクタリング利用者に責がないようになっています(ノンリコース契約)。

担当者が怖い

ファクタリング会社の担当者も普通の会社員ですので、担当者も丁寧に接してくれます。威圧的な態度で対応されるということはまずないでしょう。

個人・企業情報が流出する

ファクタリングを利用すると申し込み時に提出した企業情報などが流出するのではと不安に思われることがあります。

しかし、ファクタリング会社は守秘義務を守り、企業や個人情報は適切に管理していますので安心してご利用ください。

また、2社間ファクタリングであれば、取引先(売掛先)にファクタリングを利用したことはバレません。

ファクタリングが誤解されやすい理由

ファクタリングは悪・使ってはいけないと誤解されていることがあります。なぜ誤解されているのか考察しました。

逮捕報道が出たため

過去にファクタリング事業者が逮捕された報道があるため、ファクタリングは悪と思われているケースがあります。

しかし逮捕されたのは給料(給与)ファクタリングという個人向けのファクタリングで、事業者向けのファクタリングではありません。事業者向けのファクタリングは違法ではありません。

給料ファクタリングは、ファクタリングではなく貸金業であるため貸金業法違反や出資法違反で逮捕されたというものです。

参考:朝日新聞「給料ファクタリング、全国2例目の摘発 容疑の7人逮捕」
埼玉新聞「会社員らヤミ金運営、埼玉初の手口で 客6795人に貸し付け、2年間で1億3千万円超を売り上げる」

金融庁で注意喚起が出ているため

悪質なファクタリング会社もあるため、金融庁では注意喚起を行っています。

先程ご紹介した給与ファクタリングを始め、事業者にはファクタリングを装ったヤミ金融業者や悪質なファクタリングを利用しないよう呼びかけています。

そのためファクタリング全般が危ないものだと誤って誤解されていることもありますが、違法でも悪徳でもないファクタリング会社は多数あります。ほとんどはきちんと法律に則って営業している優良業者です。

一部の悪徳業者によって、ファクタリング業界全体のイメージが損なわれている可能性があります。
参考:金融庁『ファクタリングに関する注意喚起』

仕組みが理解されていないため

ファクタリングの利用が増えてきたとはいえ、ファクタリングという仕組みを初めて知ったという方も多いでしょう。仕組みを理解する機会が少なく、「なんとなく怪しい」と感じてしまう人が多いのかもしれません。

また、ファクタリングの契約書は不測の事態を避けるため様々な条項が設定されているため一見難しそうに思えます。しかし、ファクタリングは売掛債権の売買・譲渡というシンプルな仕組みと覚えておくと理解しやすくなります。

ファクタリングについておさらい

ここでファクタリングについておさらいしてみましょう。特にファクタリングでは、個人向け給料ファクタリングと事業者向けファクタリングについて違いを押さえることが重要です。また、悪質なファクタリング業者の特徴もご紹介します。

給料ファクタリングとは

給料(給与)ファクタリングは、会社員など個人の賃金債権を給与ファクタリング業者が買い取るものです。これにより給料日前に現金を手に入れることができますが、こちらは違法です。

2020年3月24日に、給与ファクタリングは貸金業にあたるという判決が出ています。また、貸金であっても手数料が法律上の上限利息を上回っていたケースが多数あります。

事業者向けファクタリングとは

現在ファクタリングといえば、事業者向けのファクタリングが一般的です。法人などが持つ売掛債権の売買や譲渡を指します。こちらは違法ではありません。

売掛債権をファクタリング会社に売却・譲渡することで、本来の期日よりはやくに資金調達が可能です。融資ではないため借り入れではなく、審査基準も融資とは異なり売掛先の支払い能力に重きが置かれます。

悪質なファクタリング会社とは

優良ファクタリング会社がある一方、ファクタリング会社の中には悪質と呼ばれる会社もあります。このような特徴があるファクタリング会社の利用は考え直した方が良いでしょう。

●手数料が相場より高い
●契約書に債権の売買や譲渡が明記されていない
●ファクタリング契約なのに担保を要求される

悪質なファクタリング業者を見分けるポイント

悪質なファクタリング業者を誤って利用しないよう、悪徳ファクタリング業者を見分けるポイントをご紹介します。もし利用してしまうと、手数料を多く取られる、そもそもファクタリングではないなどデメリットが多数あります。

手数料が高すぎる

ファクタリングの手数料は2社間ファクタリングはやや高くても30%程度です。しかし、悪質な業者は50%程度も手数料を取ることがあります。

相場よりもかけ離れた手数料を提示されたり、他の業者より明らかに高額な手数料を提示されていないか確認しましょう。

契約書が曖昧

ファクタリングの契約書に債権譲渡や譲渡、移転、売却といった文言が見当たらない場合は要注意です。そもそもファクタリングを装った別の契約である可能性があります。

また、ファクタリングの手数料や損害賠償、違約金、償還請求権の有無なども明記されているか確認してください。

担保や保証人が必要

ファクタリングは融資や借り入れではありません。そのため、担保や保証人は不要です。仮に、担保や保証人が必要な場合は、ファクタリング契約ではない可能性があります。

ちなみに、売掛債権を担保に融資を受ける資金調達を売掛債権担保融資と言います。ファクタリングは債権の売買・譲渡である一方、売掛債権担保融資は融資となるためこの2つは性質が全く異なります。

【今回のまとめ】
ファクタリングは悪ではなく経営者の味方です
ファクタリングは民法に則り売掛債権を売買・譲渡する行為です。違法なファクタリングは給料(給与)ファクタリングであり、事業者向けのファクタリングは決して違法ではありません。

また、ファクタリングは最短即日で売掛債権を売却できで、借り入れではありませんので法人で急ぎの資金調達が必要な際に重宝されます。

ただし、中には悪質なファクタリング業者もありますので、ご注意ください。
弊社は事業者様と共に
ファクタリングサービスを通じて
社会へ繋がっていきます。