ファクタリングを利用すると何日で入金される？決済のタイミングや譲渡日を解説

ファクタリングは、売掛金を現金化する手段として企業間でよく用いられている手法です。

名前はご存じでも、具体的なプロセスや入金までの日数、問題が起こった場合の対処法といった詳細まで把握している方は少ないのではないでしょうか。

本記事では、ファクタリングの申し込みから入金までの日数、入金日や譲渡日とは何か、また、売掛先の入金が遅れた場合の対処法に至るまで詳しく解説していきます。

ファクタリングの利用を考えている方はもちろん、これからビジネスを始める方やビジネス用語に詳しくなりたい方もぜひご参照ください。

ファクタリングを申し込み入金されるまでの日数

ファクタリングを利用すると、どれくらいの日数で入金されるのでしょうか。ファクタリングの手続きを進める上で、入金までの日数は非常に重要な要素の一つです。

ここでは、ファクタリングの申し込みから入金までの日数について詳しく解説します。

審査に通過し契約が完了した日に入金される

ファクタリングの申し込みを行うと、まずは審査が行われます。審査に通過し、契約条件などに同意し、売買契約を結ぶと売掛債権の譲渡契約が成立します。

そして譲渡契約が成立すると、原則としてその日のうちに売却代金が振り込まれます。つまり、契約を締結した日が入金日となるのです。

なお、ファクタリングに申し込んだその日のうちに審査から契約、入金まで完了するケースを最短即日でのファクタリングが可能と呼びます。

入金日数が短いのは2社間ファクタリング

ファクタリングには、大きく分けて2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの2つの形態があります。

2社間ファクタリングは、ファクタリング会社とファクタリング利用者の2社間でのみ手続きを行う形態です。売掛先企業は手続きに関与しないため、手続きもスムーズに進むでしょう。

そのため、2社間ファクタリングの場合、申し込みから入金までの日数が短くなる傾向にあります。

入金まで時間はかかるが手数料が低いのは3社間ファクタリング

一方、3社間ファクタリングは売掛先企業も手続きに加わります。3社間ファクタリングは売掛先企業の了承や手続きが必要となるため、2社間ファクタリングに比べ手続きに時間がかかりがちです。

しかし、そのぶん手数料が低く抑えられる点はメリットと言えます。手数料を抑えたい場合や時間に余裕がある場合には、3社間ファクタリングを利用するのも一つの方法です。

ファクタリングの入金日や譲渡日とは

ファクタリングを利用する際には、手続きでのタイミングを理解しておくことが重要です。特に、「入金日」や「譲渡日」、「決済日」はファクタリングの基本的な流れを理解する上で欠かせない要素と言えるでしょう。

ここでは、それぞれの日付が何を意味するのか、どのようなタイミングで設定されるのかについて詳しく解説します。

入金日＝債権譲渡が完了し代金が振り込まれる日

ファクタリングの入金日とは、売掛債権をファクタリング会社に譲渡した日、つまり債権譲渡が完了し売却代金が振り込まれる日を指します。

一般的に、債権譲渡日にファクタリング会社から売掛金の買取代金が振り込まれます。ファクタリングを利用すれば、売掛金の回収を待つことなく即日での資金調達が可能となるのです。

譲渡日＝債権譲渡手続きが完了した日

譲渡日とは、売掛金をファクタリング会社に売却（譲渡）した日のことです。

ファクタリング会社との間で売掛債権の譲渡契約が成立し、売掛債権の所有権が移ると、契約内容に基づいて売掛金の買取代金が振り込まれます。

入金日と譲渡日は基本的に同義であることが多いですが、厳密には異なるので覚えておいて損はないでしょう。

支払期日＝売掛金の支払い期日

ファクタリングの支払期日は、ファクタリング会社に売掛金を支払う期日を指します。

特に2社間ファクタリングの場合、売掛金が入金されたら速やかにファクタリング会社に振り込むことが求められます。

3社間ファクタリングの場合は、売掛先（取引先）がファクタリング会社に振込を実行する期日を指します。

売掛先の入金が遅れた時の対処法

ファクタリングの利用では、売掛先からの入金が遅れる可能性も考慮しなければなりません。

そのような状況に陥ったらどのように対処すべきなのか、以下で詳しく解説します。

期日通りに入金がない場合

売掛金の回収ができなかった場合、早急にファクタリング会社へと連絡しましょう。

ファクタリング会社に状況を説明し、今後どのような対応が必要になるか相談を行います。また、入金がなかった証明として通帳の写しなどを求められるケースもあります。

倒産した場合

売掛先が倒産した場合でも、ノンリコースファクタリングを利用している企業が代わりに代金を用意する必要はありません。

ファクタリングは、売掛金のリスクをファクタリング会社が負担する仕組みです。売掛先の倒産リスクについても、同様にファクタリング会社の負担になるのです。

ファクタリングを利用している企業は、売掛先が倒産した場合でも自社の資金繰りに影響を受けることなく、ビジネスを続けられます。

使い込んでしまった場合

売掛金を使い込む行為は、横領にあたります。これは法律に違反する行為ですから、ファクタリング会社から刑事告訴される可能性があります。

売掛金は適切に管理し、不適切な使い方をしないように注意すべきです。

ファクタリングに関するよくあるQ&A

ファクタリングは、ビジネスでの資金繰りの手段として活用されている金融取引の一つです。しかし、その具体的な内容や適用条件については、多くの人が疑問を持っていることでしょう。

そこで、続いてはファクタリングについてのよくある質問とその回答をご紹介します。

ファクタリングは分割払いできますか？

ファクタリングは一括での支払いが原則ですから、分割払いはできません。

むしろ分割払いに対応している場合は、ファクタリング取引以外の不適切な取引（融資）である可能性があります。特に闇金をはじめとする違法で悪質な業者のファクタリングは分割払いに対応しているケースがあるので、十分な注意が必要です。

ファクタリングの利用で発生する費用はありますか？

ファクタリングを利用する際には、一定の手数料が発生します。具体的には、5〜20%程度の手数料がかかることが一般的です。

また、登記が必要な場合には、登記に必要な印紙代や手数料も発生します。ファクタリングを利用する際には、これらの費用を考慮に入れましょう。

売却代金をはやく受け取るなら2社間ファクタリングがおすすめですか？

一般的に、3社間ファクタリングよりも2社間ファクタリングのほうが、スムーズに売却代金を受け取れます。

しかし、2社間ファクタリングは3社間ファクタリングに比べ手数料が高い傾向にあるため、メリットデメリットをよく把握して利用しましょう。