【ファクタリング会社が解説】会社の資金繰りがショート!最悪の被害想定と対処法とは
【記事更新 】
2021/01/04
資金繰りは会社経営にとって重要な課題であり、ショートを起こすと最悪の状況に陥る場合もあります。
いかにして資金繰りをしていくかを経営者としては十分に考えて具体的な対処を行えるようにするのが大切です。
ここでは資金繰りのショートが起こる理由やそれによって起こる被害について概説します。そして、万が一のときにできる対処法を解説するので今後の方針を考えてみてください。
資金ショートが起こる理由・よくあるパターン
まずは資金繰りに失敗してショートが起こるパターンにどのようなものがあるかを見ていきましょう。
ショートが起こる典型的な理由は以下に挙げる5つです。複数の要因が重なっているときもあるので注意が必要になります。
予定していた売掛金の回収失敗
売掛金の回収失敗は資金繰りを一気に悪化させる原因です。期日に支払いを受けられるはずが少し遅れただけでも、予定していた仕入れができずに事業全体を遅らせることにつながります。
これが発端になって生産も遅れ、他の取引先との関係にも悪影響を及ぼすことは稀ではありません。たった一つの売掛金の回収予定が狂うだけで連鎖的に資金ショートに向かう問題が発生することがあるので注意が必要です。
遅れるだけでなく回収できなかった場合には資金ショートになるリスクがさらに高くなります。
不意な出費の発生
会社経営をしていると不意な出費が発生することはよくあります。
販売している製品の不良個所が見つかって回収しなければならなくなったり、従業員が早期退職をして退職金の支払いが予定外に必要になったりするのが典型的な事例です。
少額の出費であれば資金繰り上は大きな支障が生じないこともあります。しかし、このような事例では多額の出費になってしまって一気に資金ショートを起こす可能性が高く、即時対処が求められます。
経費の急な増大
経費が増えれば資金はショートするのは理解できるでしょう。
仕入れ価格が高騰してしまったり、海外との取引では円安の影響を受けたりして経費が増えることがあります。急な増大が起こると対応が難しい場合が多く、資金繰りに失敗するリスクが高くなります。
例えば、設備が故障してしまって多額の修理費が必要になったり、公的機関からの指摘を受けて職場環境の改善を求められてしまったりしたときには経費がかさんでショートを起こすことになりがちです。
突然の売上減少
売上が想定していたよりも減れば資金繰りは悪化します。
特に影響が大きいのは突然の売上減少です。大口の取引先が他社と提携したために取引をやめてしまったり、取引先が倒産したりすると致命的な売上減少が起こります。
また、消費者動向の変化、競合他社による新製品の登場などが短期的に売上を減らす原因になることも少なくありません。
このような問題が発生するのを想定して取引先を増やしたり、市場を広げたりしてリスクをできるだけ低減させることが重要です。
災害などの外部的要因
外部的要因による資金ショートも予期せずに起こる場合が多いのでよくあるパターンです。
地震や洪水、落雷などによる設備被害によって事業継続すら難しくなる場合もあります。また、法規制の変化に対応するための設備投資が必要になったり、コロナ禍のように社会情勢の変化への対応を求められたりすることによって大きな出費が発生することもあり得ます。
突発的に起こって対処を余儀なくされる外部的要因が発生すると資金繰りが困難になるケースが多いので念頭に置いておきましょう。
資金ショートのその後、起こること
本当に資金繰りがうまくいかずにショートを起こしてしまうとどうなるのでしょうか。
経営者としては頭に入っていることかもしれませんが、あらためてここで確認しておきましょう。
債務超過
資金ショートを起こすと債務超過に向かっていくことになります。会社としての価値が疑われるようになってしまうことになるだけでなく支払いサイクルが崩れる原因になるため、早急な対策が必要です。資金繰りをするために銀行から融資を受けて対処したために起こることもあります。しかし、単純に総資産が減っていった結果として債務超過になる場合も珍しくありません。
企業倒産
本当に最悪の事態は企業の倒産です。資金繰りができていないと負債の返済もできなくなり、従業員の給料も支払えなくなります。その状況では仕入れも困難になるため、事業継続ができなくなる日がやってきてしまいます。債務超過した段階ではまだ倒産ではありませんが、追加融資を受けられることはほとんどなくなり、経営改善に成功できなければ倒産に向かっていく一方になるのが一般的です。
今すぐ資金ショートを回避する方法は?
資金ショートのまま何も対策しないでいると状況は悪化するだけ
です。資金ショートになるのではないかと疑われた時点で速やかに対処をして資金繰りを改善することが必要だと考えましょう。その方法として効果的なのが以下の四つです。
回避方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
入金・売上を増やす | 長期的な資金繰りが可能 | すぐに効果がでない |
ビジネスローンの利用 | スムーズな資金調達が可能 | 金額が大きくない 審査がある |
銀行融資 | まとまった金額の調達が可能 | 審査がある 時間がかかる |
【有効打】 ファクタリングの利用 |
資金のスピード調達可能 | 信用のある売掛債権が必要 |
入金・売上を増やす
最も好ましいのは今すぐに事業を通して現金を手に入れることです。
取引先と交渉して入金時期を早めてもらい、今後は現金ですぐに払ってもらうようにするのは適切な対処法です。
また、売上を増やせるように取引先と価格交渉をするのも重要でしょう。増産は仕入れコストや生産コストを上げてしまうので注意が必要ですが、現状の生産量のまま単価を上げれば売上は増加します。
売上増加はすぐに効果が出ないものの、長期的な資金繰りの改善には欠かせない取り組みです。
ビジネスローンの利用
ビジネスローンを使って借り入れをするのはスムーズな資金調達方法なので、すぐに支払いが必要なときにも有効です。個人事業主の場合にも対応してもらいやすく、早ければ当日か翌日、遅くても数営業日で資金を確保できるのが魅力です。融資なので今後の返済計画を立てる必要がありますが、資金ショートをすぐに補う方法として優れています。ただし、一般的には調達できる金額はあまり大きくないことに加えて審査がありますので、状況によって実現可能かどうかをよく検討する必要があります。
銀行融資
銀行融資は資金ショートの有効な解決策です。
返済できる見込みがあるか・与信力が高いかどうかが重要なポイントになるため、仕入れの増加に伴う資金調達や、社会情勢の変化への適応のための資金確保という位置付けにできればまとまった金額を調達できます。
ただ、銀行融資は審査に数週間がかかるため、緊急事態ではあまり有効ではないので注意が必要です。
【有効打】ファクタリングの利用
ファクタリングによる資金調達もショートの対策として有効です。
有効で信用のある取引先の売掛債権があれば最短数時間で資金調達ができるスピード感が魅力の資金調達方法です。形式的には売掛債権を早期に行使するのと同じことなので返済の義務を負うこともありません。
既に借り入れが多くて追加融資を受けるのは難しい局面でもファクタリングなら資金を調達できます。売掛債権が溜まってしまったのが原因で必要資金を工面できないこともよくあります。
その際にはスムーズな資金調達につながる有効打なので、資金ショートのリスクがあって早急な対応が必要とわかったらファクタリングを活用しましょう。
原因によって適切な対処を行うのが原則ではあるものの、気付いたときにはすぐに資金調達をしたい場合がほとんどです。
ファクタリングは急なショートにも速やかに対応できる資金調達方法です。スピード感重視で対処するのは資金繰りの悪化を防ぐための基本なので、ファクタリングを有効活用して安定経営を続けていきましょう。